ニワトリが先か?卵が先か?一週間経ったので,ここらで解説をもちろん,どっちが先かっていう解説をするわけじゃなくって,どこが面白いのかっていうことについての解説である。
では,今一度,英語の原文と私の試訳を見てみよう。
A chicken and an egg are lying in bed. The chicken is leaning against the headboard smoking a cigarette, with a satisfied smile on its face.
The egg, looking a bid pissed off, grabs the sheet, rolls over, and says, “Well, I guess we finally answered THAT question”.
ニワトリと卵がベッドに入っていた。ニワトリは背をベッドヘッドに寄り掛け,タバコを吸いながら,満足そうにニンマリしていた。
卵は,ちょっと腹を立てている。体を,掴んだシーツに巻き込みながら,こう言った。「ふん,どうやらこれで,あの問題の答えが出たわね!」.
状況は,私の拙い日本語訳でも十分理解できると思うが,ニワトリと卵はカップルである。「そんなのありえねー」とかいう野暮な理屈は抜きで考えていただきたい。どっちが男でどっちが女でもいいのだが,ここでは一応ニワトリが男で,卵が女ということにしておこう。
容易に想像できるように,二人はコトが終わった後である。で,ニワトリは満足していて,卵は不満が残っている。
ここまではいいだろう。ここまでのところが理解できなかったオコチャマは,もうネンネしてくださいね。
でもって,もう一歩踏み込んで,どうやら「ニワトリが先」なんだな,というところまでは分かったであろう。
でも,どうしてこれが面白いのか?どうして,これが有名な「ニワトリが先か卵が先か」という問題に結びつくのか?
ここで,いよいよ英語の世界に入っていかないとならない。
日本では,この問題は,「ニワトリが先か卵が先か」という言い方で言い古されている。他にも言い回しがあるだろうが,誰でも必ずこういう言い方をするであろう。
では,英語圏の人々はこれを何といっているか?
単に,chicken or egg でも通じるし,簡単な言い方としても普及しているといっていいだろう。しかし,正式には,
Which came first, the chicken or the egg?
という言い方があるのである。これがちゃんとした言い方であって,言い古されていて,誰もが使う言い回しなのだ。
この言い方を知らない人には,絶対に理解できないジョークなのである。かくいう私もそうであった。
…ところで,オコチャマはもう寝ただろうね。ここから先は大人の話題だからね…
さあ,これで勘がいい人はもうお分かりのことと思う。
つまり,コトが終わって,満足している方,つまりニワトリだけが「先にイって」しまったわけであるが,この「イって」しまうことを,英語で何て言うか?
そう,この場合の「行く」は,英語では,goではなく,comeと言うのである。
だから,この状況は,上記の質問にぴったりの答えとなったというわけである。
ここまで説明して,「分かったけど,これ,そんなに面白いか?」と思う人は,ジョークのセンスの違いなので,あきらめてもらいたい。