F1GP緒戦メルボルンはライコネンがPole to Finish

昨日,土曜日の練習走行と予選を観てきた。ここで結果を書いても仕方ないんだけど,一応書いておくと,
まず,予選,ポールはフェラーリのライコネン。マッサは予選第2セッションでマシントラブルとなり,16位にとどまったが,それまでライコネンと対等のレベルで走っていた。2位はルノーのアロンソ。3位がBMWのハイドフェルド。ここまで,予想どおりだった。
日曜の決勝。優勝はライコネン。2位アロンソと,ここまで予選と同じ。3位にアロンソの同僚,新人のハミルトン。4位ハイドフェルド。5位フィジケラ,6位にマッサが入った!ロスベルグが本家トヨタを上回ってウィリアムズを7位にもっていった。ご本家トヨタはシュー弟(もう弟って書かなくってもいいけど)が8位。

さて,観戦記にいこう。

今回予選はターン9,10という右ほぼ直角から左ターンという連続コーナー付近で観戦した。だいたいいつも,自由席のときはここにしている。自由席としては,比較的長い時間見られることと,正面にスクリーンがあるということが利点である。


ターン10内側マウンド上の観戦ポイントは,スクリーンが見えるのがウリ。スクリーン左上にアクロバット飛行のデモが見える。


ターン10内側マウンド上の観戦ポイントからCityを望む。

今日の決勝はテレビ観戦。

今回の私の予想は大筋で当たって,正直驚いている。
予選も決勝も,ライコネン,アロンソの順。これは大当たり。
競馬だったら連勝複式,いや単式であたっているわけ。
予想以上によかったのが3位に入ったルイス・ハミルトン。久々にすごい新人が現れた!

BMWが次に来るという点も当り。ハイドフェルドとクビサのコンビは,本当に今年の台風の目だ。

トヨタは思ったより健闘した。70点主義のトヨタらしい結果だ。
ホンダはまずい。がっかりだ。どうしたんだろう。予選の車載カメラで見ても,あのスーパースムージーのバトンがステアリングを振り回している。
そして,トヨタ,ホンダとも,本家より,エンジンを供給しているチームが上だった。

それから,今回,マッサは不運だったが,練習走行,予選とライコネンと対等の速さを見せた。エース争いはまだ決着がついていないと言っていい。

ルノーはこんなもんだろう。これで,結論が出たが,アロンソの速さは本物。ただ,ルノーも決して悪くなくって,フィジッケラ6位という成績は,残念ながら,彼がそれほど速くないということだと思う。

昨日の練習走行の観戦ポイントは,ターン9に入るマシンの正面。ターン10の弧の内側のマウンドのほぼ頂上だった。
各車,ターン9入り口手前で減速して2速まで落とし,クリッピングからターン10を経てその後に続く左高速ベンドまでひたすら加速する。
2->3->4->5ぐらいまで視界に入り,左に消えてから6速に入る音が聞こえるが,このときのシフトアップが,速いマシンと遅いマシンで明らかにタイミングが違う。
試しに,各車,4速に入る地点に注目していた。結論として,4速にどのチームより早く入るのがルノーであった。逆に言うと,3速に入れている時間がどこより短かったので,あるいはギア比の調整が他チームとちょっと違っていたのかもしれない。ホンダは明らかに遅いチームの仲間入りしていた。
下の写真をご覧いただきたい。右端,ちょっと切れているのがターン9,正面から左端がターン10である。ターン10のところにシェルのV-Powerという看板が3枚並んでいるが,ルノーの4速は真ん中の看板のPの字あたり,他の速いチームは真ん中のVのあたり。そして遅いチームは左の看板のどこかである。もちろん,音が届く時間差があるので実際の位置はもっと右なのだろうが,そう聞こえるということである。


ターン10内側マウンド上の観戦ポイントから。走っているのはスパイカーだと思う。

それから,速いチームというのは,不思議と音が穏やかである。ギンギン加速してるというような音がするマシンは実際にはいいタイムが出ていない。ホンダも今回は,一生懸命加速してますというふうに聞こえた。ま,気のせいかもしれないが。


ターン10を抜けるフェラーリ。バックのビル群は,近いのがSt Kilda Roadのオフィス街。遠いのがCity。

予選は場所を移して,ターン9入り口付近にした。といっても本当の入り口のあたりは,有料席が占めているので,その右。ターンの50mぐらい手前である。ここの最前列に陣取った。コンクリートウォールまで5mぐらいだったから,マシンとの距離も10mはなかった。迫力は満点。ただ,スクリーンが見にくかったが,双眼鏡で見れば,なんとか字まで判読できたので,よかった。予選第3セッションのベスト10による争いは,すさまじかった。

今回,予想が外れたのは,ホンダの不振。いや,それほど期待してなかったし,BMWに飲まれるんじゃないかという予想はしていたが,これほど悪いとは思わなかった。ボディーを地球色に塗りだしたあたりから,あれ?っと思い危惧していた。なんか違うところに神経が行っているようだが,そういう場合じゃないんじゃないの。自動車なんて,環境破壊の権化なんであって,地球に優しくというのと正反対のベクトルだ。地球に優しくしたいなら,今すぐ自動車作るのをやめるのが一番である。しかし,そのベクトルの大きさを限りなく小さくすることはできるだろうし,それがホンダに限らず,すべての自動車メーカーの使命だと思うけど,同じ方向のベクトルにはなり得ない。同じ方向になりますといった瞬間,偽善である。と私は思っている。
しかし,モータースポーツはそういうこととは別の次元のスポーツなんであって,地球に優しくなんてことは,気にしないで,どっかに置いておけばいいんじゃないかな。まずは,勝つことを考えなくっちゃ。それから,あのカラーリングはとにかく風采があがらないことはなはだしい。テレビで見るとそれほどでもないが,曇天のときに見るともう1台だけ沈んでいて,応援する気力も失せる。
とにかく,ホンダの今回の不振は,いったいなんなんだろう?これが,なんか,ちょっとしたことで改善されることならいいが,今シーズンずっとこんな調子だとまずいよー。


予選観戦ポイント,ターン9入り口から見たフェラーリ。AFだとどうしても手前のネットにフォーカスしてしまう。

それ以上に予想が外れたのは,スーパーアグリが,思っていたよりずっとマシに仕上がっていたということ。そして,琢磨が先輩の意地でアンソニーよりいい結果を出したことだ。どちらもうれしい誤算だった。ただ,まだまだポイントに届かない。この調子でがんばっていただきたい。


予選観戦ポイント目の前を抜けるフェラーリのマッサ。マシンが速すぎるので,シャッターは音がしたら勘で押しておかないと間に合わず,たまにタイミングが合うと写っているという感じである。

ということで,今年は,どうやらフェラーリ対マクラーレンという,いわゆる昔の大相撲でいうなら,大鵬対柏戸,あるいは北ノ湖対輪島みたいな宿命の対決の様相を呈してきた。ハミルトンが本物だったということで,ライコネン+マッサ対アロンソ+ハミルトンのドライバータッグの実力もかなり肉薄している。そこにBMWのハイドフェルド+クビサが乱入という形で,非常に面白そうである。ルノー,ホンダ,トヨタも早く乱入に加わって欲しいものだ。


予選観戦ポイント目の前を抜けるマクラーレン。ドライバーは不明。これもネットにフォーカスしている。このカメラで,マニュアルフォーカスできるのかなあ?プリフォーカスはできるはずだが,ネットの向こうにプリフォーカスはできないし,第一被写体は一瞬で行ってしまうので,それに合せるのは不可能だ。やっぱりマニュアルで合わせておくしかない。デジタル一眼が欲しい!

今回,このブログを通じ,プログラムを訳してみたりして,おかげで,例年になく,非常に楽しめた。それから,forumula1.comのLive Timingは,テレビ観戦中,併せて見ると,テレビに映っていないところの様子もわかってすごくよかった。タイムラグは全くなかったと言っていい。これからライブでTV観戦するときは必須のアイテムになりそうである。


予選のセッションの合間。午前中は曇っていたが,午後は晴天。絶好のF1日和だった。

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