- ホテルで朝食済ませ, 散策に出発
- Cité Internationale de la Gastronomie et du Vin でワインの試飲
- 夕食はDr Wineでワインとディジョン・ブルゴーニュの 名物料理を楽しむ
本日はディジョンで1日中, 縛りなしで過ごせる唯一の日である。
今回のこのホテルは朝食付き。昨日ランチしたレストランで朝食。フランスに来て思うのだが, どこに行ってもパンが美味しい。特にクロワッサンとバゲットは, 素晴らしい。田舎のParay-le-Monialでさえそうだから, 美食の街ディジョンは推して知るべしである。
地球の歩き方「フランス」によれば, ディジョン名物といえば, エスカルゴ, ワイン そしてマスタードだそうで, とにかくフランスを代表する美食の街だ。
その美食を誇る街に2022年にオープンしたのが, Cité Internationale de la Gastronomie et du Vin。日本語にどう訳すか? 直訳すると「美食とワインの国際都市」ということになる。施設の名前としては通りが悪いので, 私なりに意訳すると「美食とワインの国際展示館」てなところか? で, まずはそこに行ってみることにした。
場所は昨日車でParay-le-Monialから戻って来る途中に見えていたので,すでに大体把握できている。ホテルから歩いても20分足らずとのことで, 途中観光しながら歩いて行くことにした。
複数の建物からなるこの施設, 正面ビルディングは実は妻のお目当てではない。その建物を抜けると野外ショッピングモール風の場所に入る。様々な料理, 飲み物, 食器など飲食に関わるいろいろな店が集まっている。その中にLa Cave de la Citéという店がある。いや店というより正確にはLa Cave = ワインセラーであって, 大きなワインセラーというべきか。これが本日のターゲットだ。
入ると真ん中にカウンターがあるが, その回りを囲む壁にぎっしりとワインが陳列されている。そして目の高さあたりにはセルフサーバーがあり, ガラスケースに入っているワインを試飲できる仕組みだ。
まずカウンターでワイングラスとプリペイドカードを貰い, そこに好きなだけユーロをチャージする。サーバーには地域別, ブドウの種別などに区分されてワインが並んでいる。これと決めたら, そのボトルが入っているケースのスロットにプリペイドカードを入れる。そしてそのボトルのスイッチを押す。スイッチは各ボトル3つあり, 量を大中小選べる。大が12cl, 中が8cl, 小が4clである。ちなみに, 少なくともフランスやイギリスでは飲み物の売り買いで使う容量の単位はml(ミリリットル)ではなく, cl(センチリットル)が一般的だ。つまり大120ml, 中80ml, 小40mlである。お酒に弱い日本人の我々としては小以外選べない。値段も小が5ユーロなら,中は10ユーロ, 大は15ユーロとなるので, テイスティングの場合は最小単位を選ぶしかない。
最初は比較的安めのワインを試していたが, 地下にもこういうサーバーがあると分かって, 地下に行ってみたところ, なんともっと高いワインもあった。4clで20ユーロを超えるものもある。するってえとボトル1本分は75clなので4clが20ユーロだとしたらボトル1本は375ユーロ。約6万円だな。それより更に高いワインがゾロゾロあった。
まあ, 試しにそういうワインを一つ。さらにカードに追加チャージしてもう一つ試してみた。
うーん…まあ, うまい…ん…だろう…ねえ…
私の舌がこういうワインの味を見分けるようにできていないのか? 「すごい!これはうまい」というほどの感動はなかった。まあ, 確かにまろやかで, アルコール臭皆無でいいワインなんだろうなと思うが, じゃあ1/10の値段のワインより10倍良いかと言われると疑問である。この道は難しいなあ。
ここの施設の別の店で軽食を買い, 外のテーブルで食べて, とりあえずホテルに戻った。
ここまでスケジュールが詰まっていたので, 午後はすこしホテルでのんびりし, 今日はちゃんと予約をしてワインが飲める店に行った。
その名をDr. Wineという。英語の名前が付いている。ディジョン独特のアイボリーの石造りの建物。石の階段はすり減っていて, 年代を感じさせる。ここでワインの好みを伝えてワインを選んでもらい, 料理は各皿, 量が少ないので多めに注文し, いろいろ試せるようになっている。
何を食べたかは上記フォトギャラリーを見ていただきたい。名物エスカルゴと牛肉の赤ワイン煮込みは外さなかった。ここの名物料理をWebで調べていて一つ勉強になったのだが, エスガルゴ用のカタツムリはブドウの葉で育てるのだそうで, エスカルゴとワインの名産地は重なるのだそうだ。ブルゴーニュのエスカルゴは他より白っぽくって一回り大きいようだ。これは後日パリでエスカルゴを取ってみて確認できた。あと, ブルゴーニュ地方は内陸なので, 魚料理も基本は淡水魚だ。本日の魚料理はバスの一種の淡水魚で, 白身も白身, 超淡白な料理だった。でも生臭さは一切なく, フランスにもこんなあっさりした料理があるんだなあと認識を新たにした。
ワインについては何を飲んだか覚えていないが, ブルゴーニュ地方のワインを中心にグラスで3杯ぐらい飲んで, どれも美味しく, 大満足だった。
今回初めて, 本格的フランス料理を堪能できた。