Europe 2024 – Day 2 (3) Château de Digoine 下見

  • この旅の第一の目的: バレエ鑑賞
  • ディゴアン城の前庭でバレエ公演がある
  • 明日から2日間鑑賞。その下見に行く
  • 入場は現金オンリーなけなしのユーロ札を使う
  • 素晴らしいガーデンと城の佇まいに感動
  • ほとんどの行程が川沿いの細道。左ハンドルだとさすがに怖い
  • 夜はParay-le-Monialに戻って大衆的レストラン Brasserie L’Ovaleで歯ごたえあるステーキに食らいつく

今回のヨーロッパの旅。目的地は大きく分ければフランスとイギリスの2つで, それぞれに異なる目的があり, その目的遂行に併せて観光もするというものである。

で, フランスでの目的は妻の趣味である「バレエ鑑賞」なのである。妻は数年前からバレエ゙の虜となり, 特にパリ・オペラ座(Ballet de l’Opera national de Paris)が贔屓となっていて, その中でもエトワール(フランス語でStarの意味, ダンサーの最高位)のHugo Marchand (ユーゴ・マルシャン)の大ファンである。

まず彼のバレエを観るという目的があって, 公演に合わせてフランス行きの日程を立てた。別に彼のバレエを観るだけなら, 今年である必要はないのだが, もう一つのイギリスでの目的が絡んでおり, ピンポイントで, この日程となったのである。

パリ, ガルニエでのオペラ座バレエ団の公演を見るというのが王道である。しかし「ユーゴのサインをもらう」という「目的の中の目的」があった。実は今年, 2月の上野文化会館での公演を観にいったとき, 楽屋出口で「出待ち」をして, 彼の写真を撮ったりしたのだが, なんとサインペンを持たずに行ってしまい, サインがもらえなかったという悔しい思いがあるのである。つまり, 今回はそのリベンジでもあるのだ。そのためにはパリ・ガルニエの本丸は警護が厳しそうだし, 土地勘もなく, サインがもらえる可能性が低い。

調べていくうちに, 彼がときどきフランスの地方の人にもバレエに親しんで貰いたいという目的から, 自腹を切り, 各方面に支援をお願いしたりして, フランス各地で仲間のダンサー数人を引き連れて公演を行っているということが分かった。野外で行われ, ファンサービスという意味でもファンに直接話しかけたりする場が設けられているらしい。過去の動画が出回っており, これならサインも貰えそうだということで, 今年の「巡業」のひとつであるChâteau de Digoineに行くことを決心したのだった。なお, パリ・ガルニエでの公演も見に行くのだが, これにはお目当てのユーゴは出演しないようである。

さて, Château de Digoineの公演を見に行くとして, どこに泊まるか? このお城やそのすぐそばには宿泊施設がないので, なるべく近い宿泊地を探した結果, 結論としてParay-le-Monialに白羽の矢が立った。そこに行くために, パリから全工程レンタカーというのは, さすがに私としても遠すぎる。では, Paray-le-Monialに車で一気に行ける距離で, TGVが停まり, かつレンタカーが借りやすいような, なるべく大きな街を中継点としたい。ということで探していいくと, これはどうもディジョンを中継点にするしかないだろうということになった。かくしてパリからTGVでディジョン, そこでレンタカーを借り, Paray-le-Monialという遠大な計画が導き出されたというわけである。

公演は明日。初めての地でもあり, 土地勘が全くないので, とにかく前日に, 下見に行ってみるということになった。Paray-le-Monialから東に5分ほど行くと川が流れているのだが, その川岸に沿った道を北上すること20分ぐらい, そこから右に折れ, 川沿いの道と並行する次の道に入り更に北上すると数分後にこのお城にたどり着く。全行程30分足らず。

前日なので特に観光客が押し寄せているでもなく, 静かである。ただ, 公演会場となるお城正面の庭, 正確には広大な芝生だけの広場では, ステージやPA施設などの準備が最終段階だ。お城の脇の受付事務所に入ると, 城の中を見学するか, 城の横の庭園を観るだけにするか問われた。まあ, お城の中身はいいので, 庭園だけ観るという安い方のオプションを取った。これで城の敷地に入って 明日の場所を確認できる。他にも単に観光に来たような人がちらほらいた。

ヨーロッパはキャッシュレスが徹底的に進んでいるのだが, なんとこの事務所, 入場料はキャッシュのみ! だという。 羽田で「どうせ使わないだろうけど一応5,000円ぐらい換えておけ」とばかり, 両替してユーロを持っていたのが幸いした。換えたとき, 5,000円が30ユーロに化け, 半端は日本円でお釣りが来た。つまり手持ちのキャッシュは20ユーロと10ユーロの札が各一枚のみなのだった。こりゃちょっと寂しいなと思っていたのだが, このうち10ユーロ札がここであっさりと消えた。あと20ユーロしか残っていないというのは, なんか不安である。

とにかく城の敷地に入って, 準備作業に忙しいステージや客席の位置関係などを把握しつつ, 庭園, 池をたたえる裏庭などを散策。すばらしいの一言。説明するのも野暮なので, 下の写真ギャラリーと動画を見ていただきたい, こんな田舎の田園風景に突如現れる城とその周辺の贅を尽くした庭園。ああ, ヨーロッパに来たという実感が湧いた。

Château de Digoine 正面の門

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帰り道, 再び川沿いの道を戻る。この川, 道の東側を流れているのだが, 右側通行なので, 行きの北上時に道路の川側を走ることになる。それほど道幅は広くないのに, 制限速度が80キロ。対向車とすれ違うとき, 川と対向車に挟まれて, かなり怖かった。初日でもあり, まだまだ左ハンドル, 右側通行には慣れていないのだ。

帰りは初めてこの車のナビを使ってみた。川沿いの道を行くのは変わりないが, 帰りのルートの最後の部分が大きく異なることが分かった。街のほとんどの道が一方通行で, 街の出口と入口の場所が大きく違うのだ。川沿いの道は今度は川と反対側を通るのでだいぶ楽だった。

宿に付き, 小休止後, 5分程歩いて街に出た。といっても人はまばらだ。特に何が食べたいでもないが, まずは肉かな? ということでBrasserie L’Ovaleという店に。L’Ovale。英語ならThe Oval。楕円である。店先に大きなラグビーボールの絵が描いてあって, これが楕円の意味だろう。多分, 店主が昔ラグビーで鳴らしたのかな? と勝手に想像してみたりする。

出てきたステーキは草履のように大きかったが, なにしろ固くて, 顎の筋肉が痛くなった。それでも地元赤ワインはさすがに美味しかった。

レストランからの帰り道。9時頃だったが, まだ完全には暗くならず, 黄昏時だ。バシリク(大聖堂)がライトアップされ, すぐ右上に月が出ていてきれいだった。それにしても, 本当に静かなところだ。

バシリクの黄昏時

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バシリクがライトアップされている

「Europe 2024 – Day 2 (3) Château de Digoine 下見」への1件のフィードバック

  1. サインが貰えたのか、次の投稿楽しみにしてます♪

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