手塚治虫トリロジー 番外編: 富士見台商店街二題

トリロジーっていうのはTrilogyのことで, つまりは3部作。すでに「手塚治虫」にまつわる事は3話完結している。いずれも西武池袋線富士見台駅周辺の話だったが, それに関連して書いておきたいことが2題あるので, 番外編としてここで紹介しようと思う。どちらも麺類を出す店の話。

  1. 名前がひらなが1字の蕎麦屋
  2. 猫を食べさせる!? 立ち食い蕎麦屋

1. 名前がひらがな1字の蕎麦屋

これは, 真面目なお店紹介である。

西武池袋線富士見台の駅。改札を出て左, 南側出る。

そこで線路沿いの道を池袋と反対方向, 練馬高野台, 石神井公園方面に少し歩く。

20mほど歩くと, 右側にみずほ銀行が見える。これを通り越してすぐ隣が深川 伊勢屋という和菓子屋。この店の正面の角を左に曲がる(さらに南方向に行く)。

もうこの路地は左右ずっと住宅なのだが, 50m程行った左にひとつだけポツンとネオンサインがある。蕎麦が売りの日本酒が飲める店である。店の名前はどこにも出ていない。いやあるのかもしれないが, 目立たないので気が付かない。で, その名前が変わっている。ひらがな1文字のみ。それも母音なので, 「あ」か,「い」か,「う」か, 「え」か, 「お」のどれかである。調べれば分かるのでここでは明かさないことにする。

富士見台の駅も, 伊勢屋の角も練馬区だが, このあたり,中野区との区境がすぐ近く, 線路に並行に走っており, 伊勢屋からは南に25m先ぐらい行くと中野区になる。店はしたがって中野区だ。

ここは基本的には日本酒がたくさんあって, いろいろ呑める店である。辛口がほとんどで, 一度「辛口の酒はどれですか」と訊いたら, 店主に「うちのはすべて辛口です」と怒られてしまった。

店主ひとりで切り盛りしており, 注文するのもなかなかタイミングが難しかったりする。「店主がいそがしそうにしていたら水は自分で汲んでください」だとか「1万円札大歓迎の店」とか貼り紙があって, 客を牽制していておもしろい。そのせいか, 地元の馴染み客が多い。カウンター席4席だったか? テーブル二人がけが一つ。大きなテーブルが二つだったかで, 10人も入れば満杯だ。

酒の肴も各種凝ったものが多く, よくぞここまで一人でやるなと思う。そして最大の売りは蕎麦である。締めにせいろを取ることをおすすめする。うまい! これが正統日本の酒の飲み方であろう。

食べかけの写真ですみません。

2. 猫を食べさせる!? 立ち食い蕎麦屋

先ほどの, みずほ銀行や伊勢屋和菓子店がある通りに戻り, さらに練馬高野台方面に歩く。といっても20m程。ここに線路方向, 右に曲がるT字路がある。で, T字路の反対側の角が立ち食い蕎麦屋になっている。麺処 盛盛(もりもり)という。入口の上に黄色いフードがあってよく目立つ。ところがそのフードに書いてあるお品書き。ギョッとしてしまう。

「肉そば・うどん」,「煮込み」, 「冷やしたぬき・きつね・ねこ」…

え! 猫! ナンダナンダ!

よーく見てみる。よーく見ても「ねこ」だ。

店に入って, 「ねこって何! ?」って訊いてしまおうかと思ってしまったが, 思いとどまった。

あとでネットで調べたら, 結構有名らしい。「ねこそば」「ねこうどん」というのは要するにきつねとたぬきが両方入っているということだそうだ。

つまりは小池百合子と蓮舫両手に花! なんて想像したら飯, じゃない麺が不味くなる。そうそう, 油揚げと天かすが両方とも入っているっていうことなんだって。

今度たべてみようっと。

人によってはこれを「むじなそば」と呼ぶらしいが, この店ではしりとり「こぶた・たぬき・きつね・ねこ」ということで, ねこを採用。そう言われて見ればフードにも「冷やしたぬき・きつね・ねこ」の順に書いてある。「ねこ」のあとに「(狸,狐)」とただし書きがあるが, ねこの正体が分かってみないと意味不明だ。でも今は納得。

で, しりとりの最初の「こぶた」であるが, 実はこの店の第一の売りは「肉そば・うどん」だとのこと。肉はもちろん豚肉である。

次回, 富士見台で昼食というときに行ってみよう。あまり行けるチャンスがないので, 「肉そばねこ入り」って頼みたいけど, ありかな?

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