こんな恵まれた男が,他にいるだろうか?私は,龍崎コンツェルンの社長の長女である龍崎麗華と付き合っている。
交際も3年以上にわたり,最近,ついに婚約にこぎつけた。私は龍崎家に婿養子に入ることになった。
自分で言うのもなんだが,私の家柄,学歴,職業,年収,身長,そしてもちろん,容姿なども龍崎家にふさわしいレベルであり,ここまで,話はことごとくトントン拍子に進んでいる。
ただ,たったひとつ,気になることがある。それは,麗華の妹,綾香の最近の振る舞いである。
近い将来,私の義妹になる綾香は,22歳。かつて「お蝶夫人」とあだ名された姉の麗華に勝るとも劣らない美人である。
ところが,最近になって,私に媚を売っているように思えてならない。最近は,いつも超ミニでタイトなスカートをはいて私の前に現れる。たいていはノーブラらしい。
私のそばにいるときは,ひっきりなしに屈んだり,しゃがんだりするので,目のやり場に困ってしまう。
わざとやっているのは明白だ。それが証拠に,他の人が一緒のときには,そんなことはしないのである。
ある日,綾香が電話してきて,結婚式の招待状の確認をしたいので,龍崎邸に来て欲しいという。
ところが,行ってみると,彼女以外,家の人は全員,出払っているのだった。
そして,綾香は囁いた。私が欲しくて,もうがまんできないというのである。
今すぐ,一度でいいから抱いて欲しいという。そして,その後は,ずっと姉に忠誠を尽くせばいいではないかと。
いや,それはさすがの私も,うろたえた。全く言葉が出てこなかった。彼女は言った。
「二階の寝室で待っていますわ。最後の火遊びですもの,メチャクチャにして。いい?お望みなら上がってらして。お に い さ ま!」
私は呆然として,体は凍りついたまま,彼女が螺旋階段を登っていく姿を追った。
綾香は二階まで上りきると,なんとパンティーを脱いで,それをフワッと私に向けて投げ落とした。
私はまだ無言でそこに立ちすくんでいたが,次の瞬間,一目散に玄関に走ると,ドアを開け,目の前に停めてある愛車のドアに手を掛けた。
ところが!なんと!車の向こうに龍崎家の一族が勢ぞろいして立っていた。全員が拍手しながら,私を取り囲んだ。
義父となる龍崎社長は目に涙を一杯にためて,私に近づいてきた。そして抱きつかんばかりに私の両手を取り,言った。
「いやあ,悪かったねえ。驚いたろう。少々荒っぽいが君を試させていただいたんだよ。合格だ!合格。麗華にふさわしい相手は君しかいない。龍崎家にようこそ!」
教訓: ….(下を見よ)
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コンドームは常にクルマの中に置いておくこと。