短期記憶がほとんどありません

今日,帰宅したら,いきなり娘にしかられた。「ダディー!今朝,セキュリティーかけたでしょ!」
(注意:ここで生まれ育った場合,子供は父親のことを誰に教わるでもなくダディーと呼ぶようになる。べつに我が家が気取った家族とか,そういうことではない)

(本題に戻る)今朝…セキュリティー…え?そうだった!?え?本当?

「そうだよ!」

ご,ごめん!ごめんねー。

落ち込んだ。かなり激しく落ち込んだ。

今,メルボルンはスクールホリデーである。この間のイースターの連休から始まり,今週一杯(正確には,来週の月曜日まで)学校は休みである。

娘も中学生になったので,ひとりで家に置いて,我々は仕事に出かけることができるようになった。なお,ここでは,小学生までは子供をひとりで家に放置したら犯罪となる。

で,中学も2年目となると,かなり慣れてきて,娘は我々が出かけるころも,夢の中。一応一声かけて,もういいかげん起きろよ!ダティーは出かけるよ!行ってきます!
なんて叫んでいく。

で,ここでいつもの癖がでる。
出かけるときは,セキュリティーシステムをかけて出るのである。部屋に誰かいて,テレビの音でもすれば,人がいるからこれはしない。ところが,娘がベッドルームに籠もっている場合,出がけに一瞬,自分が最後の一人という錯覚に陥る。

二日前だったか,実際,セキュリティーをかけて,外に出て,鍵をかけようと思った所で,まだ娘が寝ていることに気付き,あわててドアを開け直し,「わー。わー。いま動くなよー」と大声で叫んでからセキュリティーを解除した。動いたら,耳をつんざくアラームが鳴り出し,契約している警備会社に通報が行ってしまうのだ。

そういうことがあったから,今日も注意していたのである。靴を履くまでは,「今日はかけちゃだめだぞー」って自分に言い聞かせていたのだ。

ところが,

ところがである。

今日は昨日の大風のあと,かなり冷え込んだので,いつもと違う服装をした。いつもと違うその服装には,いつもと違う靴を合わせた。
その靴はいちいち履いてから,靴ひもを結ばなくてはならない。

この靴ひもを結ぶ,その作業に気をとられた瞬間,このことをきれいさっぱり忘れてしまったのである。

いつもの癖で,ピピピピーと暗証コードを入れ,ドアを閉め,鍵をかけて,出発してしまった。いつものことだから,そういう作業をしたこと自体全く意識に残っていない。だから今日も言われるまで自分がそんなことをしたことに気付かなかった。

で,今日はのんびり起きてきた娘は,いきなりアラーム音の「ピキー!ピキー!ピキー!」という音で身も凍る思いをしたそうな。

おかげで,そのあと頭がすっきりして,休み中にやらなくてはといいつつ,今日まで延び延びになっていた宿題が,今日一日で一気に片付いたとのこと。

その後であるが,警備会社から,電話がかかってくる。通常,ここで,契約者本人であることを証明するために,パスコードを言わなければならない。しかし,娘が落ち着いて対応し,何もなかったことを説明したら,向こうもパスコードを聞いたりしなかったそうだ。これって,いいんだか悪いんだか?

まあ,いいか。
娘はすぐに抗議の電話を私にかけたらしい。
しかし,昨日娘をある病院に連れて行ったとき,携帯の電源を切って,それっきりつけるのを忘れていたので,その電話すらかからなかった。

ということで,最近,極端に短期記憶が消えやすくなっている。
まずいなー。本当に落ち込んだ。

あんなに直前まで気にかけていたことを,あっさり忘れ,しかも夕方,人に言われるまで気付かないなんて。
これからは,なるべくペンを持ち歩き,なんでも手に書いとくかね。

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