オーシャンビューレストラン

久々にノーラおばさんのジョークメールが来たのでご紹介。

かつて、某名門私立女子高校の生徒会を牛耳ったお嬢様グループ、伊集院珠代、本郷佳乃、早乙女香苗、櫻崎さやか、そして、生徒会長だった竜崎麗華の五人組は、卒業後も親密な付合いを続けているが、なにぶん五人とも社交界、政財界で活躍している面々、なかなか五人揃って会う機会は少なかった。そこで、元生徒会長、竜崎麗華の提案で、せめて10年毎に、必ず五人そろって会食をするというしきたりになっていた。その3回目の会食は、元会長竜崎麗華の50歳の誕生日に開かれることとなった。場所については、いろいろな意見が出たが、結局、誕生日の当人である竜崎麗華の提案を尊重し、湘南の海を見下ろす超高級レストラン「オーシャンビュー」が選ばれた。

伊集院珠代:「さすがは、会長、お料理もすばらしいし、とても素敵なレストランですわ。わたくし、気に入りました。」

竜崎麗華:「あら、珠代さん、正直におっしゃい。それだけじゃないでしょ?ここのウェイターの制服。おしりがピチピチ。それが気に入ったんじゃないの。ウフフ。ほら、図星。他の皆さんもそうなんでしょ?ここだけの話し、実は私もそれが気に入ったんで、ここに決めたのよ。」

全員:「あら麗華さん、いやだあー」

その10年後の会食。全員が還暦を迎えていた。場所については、いろいろ意見が出たが、結局、竜崎麗華の鶴の一声で、再び「オーシャンビュー」で執り行われた。

本郷佳乃:「会長。やっぱりここで正解でしたわ。やっぱりここはいいわねえ。」

竜崎麗華:「そうでしょう佳乃さん。なんといっても、ここからの海の眺めは最高よね。」

全員:「さすがは、会長!」

そのまた10年後の会食。今度は全員が70歳。場所については、やや議論があったが、結論は会長預かりとなり、またもや「オーシャンビュー」が選ばれた。

早乙女香苗:「いろいろ、意見もありましたけど、やっぱり会長のおっしゃるとおりでしたわ。このレストランが一番。」

竜崎麗華:「あなたにそう言っていただいて、ほっとしたわ香苗さん。ここなら、静かだし、五人でゆっくりと心置きなくお話しできるでしょ?だから、ここがいいって、最後までわがままを通させていただいたのよ。」

全員:「さすがは、会長!」

さらに10年後。全員80歳でバリバリの現役。といきたいところだが、さすがに皆さん、おからだにガタがきだした。もう五人揃うのはこれが最後かもしれない。場所は、最初から全員の希望で、会長預かりとなり、「オーシャンビュー」に決定した。

櫻崎さやか:「この歳になると、どこへ行こうかなんて、決めるのも億劫だけど、会長がしっかりしてらっしゃるから、ほんと、助かったわ。」

竜崎麗華:「あら、あなたが億劫なんて言ったら罰が当たるわよ、さやかさん。私も佳乃さんもこのとおり、杖を突いているし、他のお二人なんか車椅子よ。そんなとき、この海が見渡せる2階の部屋に、エレベーターで昇れる。こいういうレストランは他にないのよ。だから、また、ここに決めたの。」

全員:「さすがは、会長!」

10年後。こういうのを奇跡というのだろう。めでたく五人揃って90歳の会食が実現したのだった。今回は、場所については、今までと違い、おお揉めに揉めた。しかし、最後はやはり、会長が押し切り、「オーシャンビュー」での会食となった。

竜崎麗華:「どう、みなさん。ここ、お気に召しましたかしら。私も前々から気になっていて、是非一度、ここで食べてみたいと思っていたんですのよ。」

全員:「さすがは、会長!」

 

 

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