アクセンチュアの前身,アンダーセンコンサルティングをおちょくったジョーク。元々はアンダーセンコンサルティング社内に出回ったメールで,自嘲と自戒を込めたものであった。
ただ,他のコンサルティング会社にも名前だけ変えて広がっていた可能性もある。
「これがコンサルタントだ。我々もその一味である。」
あるところに,羊飼いがいた。田舎道に面した牧場で羊の世話をして暮らしていた。
あるとき,真新しいBMWがやってきて,ブレーキの音もけたたましく,その羊飼いのそばに止まった。
中から出てきたのは若い男。ブリオーニのスーツ,チェルッティーの靴,レイバンのサングラス,イブサンローランのネクタイに身を包み,颯爽と降りると,羊飼いに言った。
「あなたが飼っている羊の数をピタリと当ててみせましょうか?もし当たったら,羊を一匹貰い受けますけど,いかがです?」
羊飼いはその男をにらみ,羊を見渡してから言った。
「ああ,ええども。やっでみれ。」
そこで男は車をキチンと停め直すと,東芝のラップトップと携帯を取り出した。
NASAのサイトにつなぐと,GPSで現在位置を割り出し,データベースを開き,エクセルシートを60枚も開いてなにやら数字を割り出すと,最新鋭のミニプリンタで150ページにわたるレポートを打ち出した。
そして羊飼いに向き直ると。
「ズバリ,1586頭ですね!」
「ああ,あだりだっちゃ。一匹もってけや。」
男は羊を一匹抱き上げるとBMWの後部座席に突っ込んだ。
すると羊飼いがまた言った。
「おい,おめえ,つぉっくら待でや。こんだはおらの番だっちゃ。
おめのしょぐぎょうさ,何だがあででやる。あだっだらそいつを返えしてくろ。」
「いいでしょう。」
「おめえさんは,はあ,アンダーセンのコンサルタントだべ?」
「あたりだ!どうして分かったんです?」
「そりゃおめえ,わげねえっちゃ。
まんず,第一に,おめえさん,頼まれもしねえのに,こごさ,やっで来た。
んでもっで,おらがもうとっぐに知っでることさあ,恩着せがましぐ,おらに報告しで,報酬さ取りやがった。
で,極めつきゃあだな,まんず,あんだはおらの仕事のこどが,ちっども分がっちゃいねえっでこっだ。
それが証拠に,ほお,今,車に載せだやつなあ,そりゃ,おめえ,犬っていうんだ。」